【4月20日 AFP】キューバの首都ハバナ(Havana)で開催中の第6回共産党大会は19日、部分的に市場原理を導入する経済改革を承認して閉幕した。また、フィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長(84)が共産党トップの第1書記のポストを正式に退いたことを受け、ラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長(79)が昇格した。

 中央計画経済の崩壊を防ぐための経済改革は、公共部門の民間開放、公務員の削減、国の支出削減など、300余りの項目から成り、このうちの多くは既に実施段階にある。

■50年ぶりに家や車の売買が可能に

 また、国民は実に50年ぶりに、家や車を売買したり、銀行ローンを組むことが可能になる。
 
 ラウル・カストロ国家評議会議長(79)は、閉幕スピーチで、「第1書記の使命は社会主義を擁護し、維持し、発展させていくこと。そして資本主義が返り咲かないようにすることだ」と述べた。さらに経済改革については、「国にまん延する無気力を今こそ打破しなければならない」と強調した。

 ラウル氏は党大会が開幕した16日、政府や党幹部の任期を2期10年に制限するよう提案し、大勢の度肝を抜いている。

 なお、病気療養中のカストロ氏は最終日に突如姿を見せ、場内から拍手喝采(かっさい)を浴びた。(c)AFP/Isabel Sanchez

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