【4月12日 AFP】オーストラリアのスティーブン・スミス(Stephen Smith)国防相は11日、前線での戦闘任務に女性兵士をあたらせないという同国軍の規定はまもなく廃止される可能性があるとの見通しを示した。

 豪州軍の中で女性はさまざまな軍務に就いているが、特殊部隊やライフル隊を含む最も危険で厳しい前線での戦闘行動からは排除されている。

 オーストラリア国防大学(Australian Defence Force AcademyADFA)では今月、ある男子学生が同じ大学の女子学生との性行為を撮影した映像をインターネットで友人たちに密かに送信していたことが発覚した。

 この不祥事をきっかけに、数十年前から軍内部で起きていた性的な問題行為を告発する女性が次々に現れ、軍における女性の役割が再検討されていた。スミス国防相は、軍が再検討結果を発表した後に女性の戦闘任務への配備禁止規定は撤廃されるかもしれないと述べた。

 オーストラリア国防大学における女性の扱いに関する見直しを政府に委任されている性差別禁止委員会のエリザベス・ブロデリック(Elizabeth Broderick)委員長は、男性と一緒に女性が戦うようになるのは「非常に象徴的だ」と述べ、「雇用機会において男性と女性はまったく平等なのだという強いメッセージになるだろう」と語った。(c)AFP