【2月17日 AFP】国営アルジェリア通信(APS)によると、約10年にわたったアルジェリア内戦初期の19年前に発令されたままになっていた非常事態宣言を、2月末までに解除する意向を同政府が明らかにした。

 APSによると、アハメド・ウーヤヒア(Ahmed Ouyahia)首相が「今月末までに住宅や雇用、行政などに関する施策の発表と共に、非常事態宣言の解除も発表されるだろう」と語った。

 アルジェリアでは90年代、イスラム原理主義勢力と軍上層部が実権を掌握した政府が内戦に突入する中、1992年に非常事態宣言が発令された。約10年にわたって続いたこのアルジェリア内戦では、およそ15万人が死亡したとされる。

 今月に入り、アブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)大統領は「非常に近い将来」、反対勢力が長年要求してきた数々の施策と共に非常事態宣言を解除すると発表したが、正確な日付については述べていなかった。
 
 チュニジアやエジプトの民衆蜂起に勢いを得て、アルジェリアの首都アルジェ(Algiers)では前週末、野党や人権団体、非公式組合などの連合体である「変革と民主主義のための全国連盟」(National Coordination for Change and DemocracyCNCD)の呼び掛けに応じた約2000人が市街に繰り出し、非常事態宣言と示威行動の禁止にあらがいデモを行った。これを制止するために約3万人の機動隊が動員された。

 CNCDは今週末の19日にアルジェで2回目の抗議デモを予定しているが、ウーヤヒア首相による非常事態宣言解除の予告はそれに先んじて発表された。(c)AFP

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