干ばつ深刻なアマゾン、CO2排出源になる危険性も 研究
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【2月7日 AFP】アマゾン川流域の熱帯雨林は、地球上で温室効果ガスを吸収する主な地域として知られているが、近年発生した2回の非常に深刻な干ばつで、その未来に危険信号がともっているとの報告書が、3日の米科学誌サイエンス(Science)に発表された。
論文を発表したのは英国とブラジルの専門家ら。2005年に起きた干ばつは100年に一度の深刻なものだったが、2010年の干ばつはさらに深刻だった可能性もあるという。
干ばつで森林の多くが枯れたため、今後数年にわたりアマゾン熱帯雨林の二酸化炭素(CO2)吸収量が減少すると科学者らは予測している。
さらに、干ばつで枯れた木が腐敗して、1年間に最高で50億トンのCO2が大気中に排出される可能性があるという。米国が2009年に化石燃料の使用で排出したCO2が54億トンだったので、それと匹敵する規模の排出量だ。
論文の主執筆者、英リーズ大学(University of Leeds)のサイモン・ルイス(Simon Lewis)氏は「残念ながら、アマゾン熱帯森林の未来は、悲観的な気候変動モデルと一致する」と述べ、干ばつで温暖化が一層進み、さらに干ばつを呼ぶ悪循環が生み出されているのではないかと懸念する。
「(世界の)温室効果ガス排出のせいでアマゾンの干ばつが発生し、干ばつの結果、アマゾンがCO2排出地帯に変わるのだとすれば、この悪循環は非常に懸念されるものだ」
ルイス氏は「もっと頻繁に干ばつが起きるようになれば、アマゾンの熱帯雨林は、ある時点から、気候変動を遅れさせる貴重な場所から、温室効果ガスを排出して気候変動を加速させる主要な場所になるだろう」と警告した。(c)AFP
論文を発表したのは英国とブラジルの専門家ら。2005年に起きた干ばつは100年に一度の深刻なものだったが、2010年の干ばつはさらに深刻だった可能性もあるという。
干ばつで森林の多くが枯れたため、今後数年にわたりアマゾン熱帯雨林の二酸化炭素(CO2)吸収量が減少すると科学者らは予測している。
さらに、干ばつで枯れた木が腐敗して、1年間に最高で50億トンのCO2が大気中に排出される可能性があるという。米国が2009年に化石燃料の使用で排出したCO2が54億トンだったので、それと匹敵する規模の排出量だ。
論文の主執筆者、英リーズ大学(University of Leeds)のサイモン・ルイス(Simon Lewis)氏は「残念ながら、アマゾン熱帯森林の未来は、悲観的な気候変動モデルと一致する」と述べ、干ばつで温暖化が一層進み、さらに干ばつを呼ぶ悪循環が生み出されているのではないかと懸念する。
「(世界の)温室効果ガス排出のせいでアマゾンの干ばつが発生し、干ばつの結果、アマゾンがCO2排出地帯に変わるのだとすれば、この悪循環は非常に懸念されるものだ」
ルイス氏は「もっと頻繁に干ばつが起きるようになれば、アマゾンの熱帯雨林は、ある時点から、気候変動を遅れさせる貴重な場所から、温室効果ガスを排出して気候変動を加速させる主要な場所になるだろう」と警告した。(c)AFP