【1月21日 AFP】オランダで今週、18歳の知的障害者が拘束具で壁につながれている様子がテレビ放映され、政府に批判が集中している。これを受け政府は20日、患者のケアは適切に行われていると反論した。

 保健・福祉・スポーツ省副大臣は記者会見で、「病状が深刻で、自身を守るために身体拘束が必要な患者もいる」と述べた。記者会見前に渦中の患者「ブランドン(Brandon)さん」を訪問した同副大臣は、「ブランドンさんと介護人に面会し、安心した」と語った。

 ブランドンさんは普段、「悪事を働けと促す声が聞こえる」と訴えているという。

 キリスト教の放送団体「Evangelische Omroep」は今週、ブランドンさんが入院している施設の職員が撮影した映像をテレビ放映した。ブランドンさんは胴まわりに装着帯をつけ、部屋の壁に鎖でつながれていた。手足は自由に動かせ、壁から1メートルの範囲を移動できる状態だった。同団体によると、拘束は2007年から日常的に行われており、ブランドンさんは3年間外を見ていないという。

 ブランドンさんの母親は同団体に対し、「息子はおりの中の動物のよう。ロープにつながれたイヌのように感じているのではないか。そんな息子を見るのはつらい」と心情を語った。

 オランダ通信(ANP)は副大臣が「外から判断するのは簡単だが、ここよりも良い措置をとっている施設はないと思う」と話したと伝えている。また、副大臣は19日に国会に送付した書簡で、ブランドンさんと似た状態で暮らしている患者が他に約40人いるとしている。(c)AFP