【1月19日 senken h】1976年にわずか6.5坪(21.5㎡)の店からスタートし、現在では日本と香港に100以上の店舗を構えるまでに成長した「ビームス(BEAMS)」。常に新しい取り組みでシーンに多大な影響を与え続けるビームスの舵を取り35年目。幾多の荒波を乗り越えてきた設楽社長に話を伺った。(前編の続き)

—ファッションの力について聞かせてください。
設楽さん(以下S):ファッションは時代を映す鏡ですが、最終的には自分がハッピーになる手段だと思います。うちは洋服屋です。でも幸せを売っている「幸服屋」であるといつも言っていて。それが自分の思いですし、若い人に伝えていきたいことです。ファッションにはいろいろな楽しみ方がありますが、装いしだいでは前向きに集中して仕事をする気分にも、Tシャツと短パンでリラックスした気分にもなれる。自分の心に暗示を掛ける道具だと思うんですよね、ファッションは。それをもっともっと楽しんでほしいと思いますね。

 今の時代は当然のことながら、政治、経済、将来に対する不安があります。トレンドも動いていきますから、ファストファッションがブームになったり、古着に走る人もいます。でも、ファストファッションであろうが古着であろうが、どういう形であれ服に触れてくれれば良いと思っています。その時の様々な経験から見えてくるものがあるはずです。最終的に服だけのファッションに興味がなくなり、楽器やメカなど別の方向に行ったとしてもそれはそれで良い。ただ、経験して下さい、結構面白いよと。「School of B」をスタートしたのも、広い意味での服育や物の見方、デザインに対する考え方を一緒に知り、広義でのファッションの面白さを伝える機会を作りたかったからです。

—最後に、読者へメッセージをお願いします。
S:ビームスは「ハッピーライフソリューションカンパニー」という理念を掲げていますが、幸せの価値基準は勝ち負けやお金を持つことばかりではないと思います。今自分は毎日ものすごい数の人と会っています。毎日細切れの時間を過ごし、本当に大事な人と過ごせる時間が少ないです。昔お金はなかったけれど、世界の街を旅して歩いた頃、気に入った街や人々とじっくり触れ合った時間は忘れられません。スタッフを見ていると、みんなライフスタイルの楽しみ方を知っていて、もしかすると僕よりずっと楽しい生活をしているんじゃないかと思う時があるんですね。ゆったりとした時間だとか、趣味に没頭することだとか、あるいは大切な人と会えることだとか。お金はあったに越した事はありませんが、それだけではないと思います。

 夢を持ったらまずは進んでみること。「自分はこのままじゃいない」と夢を語りながら一歩も進まない人が非常に多いし、夢さえも語らなくなってきていることは非常に寂しいなと思います。進めば必ず失敗もありますが、この道じゃなかったと悟ることだと考えれば、それは失敗ではないと思います。何でもいいから一歩踏み出すことが大事です。

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ビームス 設楽 洋社長インタビュー (前編)
特集:senken h 109
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