【1月10日 AFP】米アリゾナ(Arizona)州トゥーソン(Tucson)で民主党下院議員が開いた集会で男が中を乱射し、6人が死亡、下院議員が重体となっている事件で9日、容疑者の男が事前に犯行を計画していたことを示すメモ書きが男の自宅から見つかったことが分かった。

 事件は8日、民主党のガブリエル・ギフォーズ(Gabrielle Giffords)下院議員(40)がスーパーマーケット前で開いていた集会で、ジャレッド・ロフナー(Jared Loughner)容疑者がギフォーズ議員の頭部を至近距離から銃撃し、続けて銃を乱射したもの。9歳の少女や連邦判事を含む6人が死亡、少なくとも14人が負傷した。ギフォーズ議員も一命はとりとめたものの重体。

 ラフナー容疑者はその場で身柄を拘束され、その後、殺人や殺人未遂など5つの罪で訴追された。

 訴追状によると、トゥーソンにあるラフナー容疑者の自宅を捜索していた捜査当局は9日、金庫の中から、同容疑者宛てのギフォーズ議員の手紙1通と、封筒1枚を発見した。手紙は2007年8月付で、同議員の集会にラフナー容疑者が出席したことに対する礼状だった。一方、封筒には「以前から計画していた」「暗殺」「ギフォーズ」などと手書きで書かれ、ラフナー容疑者のものとみられる署名も記されていたという。

 捜査を担当する同州ピマ(Pima)郡のクラレンス・デュプニク(Clarence Dupnik)保安官は、米FOXニュース(Fox News)とのインタビューで、ラフナー容疑者が書いたギフォーズ議員の殺害を示唆する内容の文書が見つかったことを明らかにした。その上で、事件がギフォーズ議員を狙ったものかとの問いに対し、「疑いの余地はない。問題のある個人による単独犯行だと見ている」と述べた。(c)AFP

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