【1月1日 AFP】エストニアは1日、欧州単一通貨ユーロを導入した。ユーロ圏参加は17か国目。ギリシャやアイルランドへの金融支援、ポルトガル、スペインの財政危機のただなかでの参加となった。

 人口130万人のエストニアは1991年に旧ソ連から独立、1992年に独自通貨クローンを導入。2004年に欧州連合(EU)に加盟した。

 アンドルス・アンシプ(Andrus Ansip)首相はユーロ圏の混乱のさなかでのユーロ導入について、経済的に道理にかなっているとして支持してきた。一方、エストニアの象徴でもあったクローンの廃止に対する国民からの歓迎の声は控えめだ。

 2009年に国内総生産(GDP)が前年比で約14%減少する不況に見舞われたエストニアは、2010年も景気回復にむけた苦境が続き、失業率が20%近くに達した。エストニア中央銀行によれば、GDP成長率は2010年が前年比2.5%、2011年が同4.2%と見込まれている。(c)AFP/Anneli Reigas