【12月15日 AFP】毎年、世界中の子どもたちにクリスマスプレゼントを届けるために一睡もしないでそりを運転するサンタクロースは、医学的な見地から、一般市民への脅威になりかねない――。英ウォリック大医学部(University of Warwick Medical School)の研究者らが14日、こう警鐘を鳴らした。

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 一睡もせず、一晩中熱狂的にそりを走らせるサンタ。プレゼントを届けた先で、ツリーの下に感謝のしるしとして置かれたアルコールをチビチビやることだってあるだろう。同大のフランコ・カプッチオ(Franco Cappuccio)氏とミシェル・ミラー(Michelle Miller)氏は、睡眠不足がもたらす危険について執筆した本のなかで、サンタが被る、またはサンタがもたらす危険を分析した。

 サンタは非常に眠いため、注意力は散漫になり、思考能力や記憶力は減退するだろう。やがて、手綱を握ったまま眠り込んでしまい、そりは何かに激突するだろう。このとき他人を巻き込んでしまうかもしれない。

 健康へのリスクは、年に一度きりの仕事であることを考えれば、長期的には少ないかもしれないが、短期的には数多く存在する。

 また、一睡もしないでサンタのお供をしなければならない小人たちやトナカイにも健康リスクは及ぶだろう。

 2人の試算によると、世界中の子どもたちにプレゼントを送り届けるためにサンタに与えられた時間は31時間。煙突から中に入る時間も考慮すれば、1秒あたり約1000キロ移動しなければならない計算だという。(c)AFP