【12月6日 AFP】ドイツ西部デュッセルドルフ(Duesseldorf)で4日、同国で最も人気の高いテレビ番組の生放送中に出演者がけがをして、29年の歴史を持つ同番組史上初めて放送が中断された。

 土曜日のゴールデンタイムに放送されている番組「Wetten, dass...?」(「賭けてみる?」の意)は、一般出場者によるスタントや、芸能人や著名人のトークショーなどで構成されており、平均約1000万人が視聴している。

 しかし、今回出場したSamuel Kochさん(23)のバネ付き竹馬で動く車の上を跳び越えるという挑戦は失敗し、Kochさんは転倒し気絶。放送は中断され、Kochさんは病院へ搬送された。

 同番組を放送しているテレビ局ZDFは5日、病院では意識を取り戻し話すこともできたというKochさんは脊髄を損傷しており、2時間半にわたる手術が行われたと発表。その後、Kochさんは薬で眠らされている状態だという。

 番組の今後については存続を危ぶむ声もあり、批評家は、視聴者獲得のためスタントが年々危険なものになっていると分析。独ニュース週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)の電子版は、例えKochさんが回復したとしても、この事故により何らかの対応が取られるはずだと掲載した。

 地元紙Badische Zeitungは、Kochさんが生放送前に、2日に行われたリハーサルで2度激しく転倒したと語っていたと報じている。(c)AFP