【11月24日 AFP】北朝鮮が韓国の延坪(Yeonpyeong)島に砲撃した事件をめぐり、米国は23日、北朝鮮への軍事的報復の検討は時期尚早との見解を示した上で、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領が「激怒している」ことを明らかにした。

 米政府は事件後ただちに、北朝鮮に対し朝鮮戦争の休戦協定の順守を求める声明を発表した。

 夜明け前に事件を知らされたというオバマ大統領は、同日中に韓国の李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領と電話会談し、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)国務長官やロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官らと会って対応を協議すると見られる。

 一方、米国務省の報道官は、米政府と同盟諸国は「慎重に、結束して」今後の対応に当たると述べた。ゲーツ国防長官は韓国の金泰栄(キム・テヨン、Kim Tae-Young)国防相と電話会談し、両国が緊密に協調していくことで合意した。

 米議会議員の間にも、事件に対する怒りが広がっている。一部の議員は、北朝鮮の今回の行為を、国際社会、特に北朝鮮と親密な中国は、問題視しなければならないと強調した。
 
 23日の米株式市場は、アイルランド問題に加え、北朝鮮による砲撃事件が本格的な戦争に発展するとの恐れから、大幅に下落した。(c)AFP