【11月18日 AFP】英ウィリアム王子(Prince William)と婚約したケイト・ミドルトン(Kate Middleton)さん。王室という手ごわい世界を相手にするわけだが、故ダイアナ元妃(Princess Diana)の時に比べると、はるかに幸先の良いスタートを切っている。

 王子から贈られたダイアナ元妃の婚約指輪をはめ、1981年のチャールズ皇太子(Prince Charles)との婚約会見でダイアナ元妃がやったように、王子の腕に手を回して会見に臨んだケイトさん。ダイアナ元妃と比べられるのは避けられない。

 だが、ダイアナ嬢が、32歳の皇太子との結婚を待ちわびる20歳のシャイな娘であったのに対し、結婚式が予定されている来年29歳になるケイトさんは大卒で、仕事を持ち、王子との関係も揺るぎないものだ。

 貴族年鑑『Debrett's Peerage』の編集者であるチャールズ・キッド(Charles Kidd)氏は、「彼女はうまくやっていけると思います。ゆっくりと進展する間に彼女の準備も整ったことでしょう」と話す。

 同氏によると、チャールズ皇太子とダイアナ元妃の結婚以来、王室も変化したという。2人の離婚と1997年のダイアナ元妃の事故死が大きく関係している。元妃の訃報に際しては、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)が冷たい態度をとったとして、王室に国民の激しい怒りが向けられた。

「皇太子の結婚生活におけるさまざまな悲劇から、多くを学んだに違いありません。王室は慣習や形式に以前ほどはこだわらなくなり、堅苦しさも幾分和らぎました」(キッド氏)

■対照的な婚約会見

 チャールズ皇太子とダイアナ元妃の婚約会見の時、ダイアナ元妃は「とても幸せです」と語った。皇太子の方はというと、そわそわした様子で、「愛していますか」との質問には「愛という広い意味においてはそうです」と答えた。この不用意な発言が、のちに結婚生活が破綻した際、何度も取り上げられることとなる。

 これとは対照的に、ウィリアム王子とケイトさんは16日の婚約会見で、終始リラックスした様子で将来への夢を語った。28歳の王子はフィアンセの「とてもやんちゃなユーモアのセンス」を指摘し、ケイトさんは「彼は料理がヘタ」とからかった。

 2人は、スコットランドのセントアンドルーズ大学(University of St Andrews)で美術史を学んでいた2001年に知り合い、翌年、友人たちを交え共同生活を始めた。2007年にいったん破局したが、ケイトさんはこの時の経験について「自分を強くしてくれた」と振り返っている。

 ファッション・レーベルで働いたのち、両親が興した子供向けパーティグッズを扱う会社に勤務するが、ここ数か月間は、王子が捜索救難ヘリのパイロットとして勤務する空軍基地がある北ウェールズで王子と半同居生活を送っていた。

 王子の大学時代の友人の1人はBBCに、「2人は時間をかけて良い友人同士になった。プレッシャーは全くない。すべてがごく自然に起こったことであり、とにかく愛し合っている」と話した。

■「彼女は準備ができている」

 ケイトさんは、チャールズ皇太子、アン(Anne)王女、アンドルー(Andrew)王子と1990年代に離婚経験者が3人も出ているという縁起でもない事実には目をつむり、王室に飛び込もうとしている。  

 ケイトさんは会見で、王室の一員になることが「極めて困難な仕事」であることを認めたが、「温かい歓迎を受けた」ことも明らかにした。

 王子は、プロポーズまで時間をかけた理由の1つを、「(王室がどんな所かを)じっくり見てほしかったから」と説明した。「僕も過去の出来事からいろんな教訓を学ぼうと思っています」とも付け加えた。

 かつてエリザベス女王の伝達係を務めていたサイモン・ウォーカー(Simon Walker)氏は、AFPに対し、「彼女は十分準備ができているように見える」と語った。「あらゆる点から見て、彼女はこれから足を踏み入れる世界における名声や地位といったものすべてを熟知しているようです」(c)AFP/Alice Ritchie