【11月17日 AFP】オーストラリア人男性が、恵まれない子どもたちのために寄付する5万米ドル(約417万円)を集めようと、有毒グモ数百匹とショーウインドーの中で3週間過ごすと宣言した。

「くだらない挑戦かもしれないが毒グモにかまれない自信はある」と語るのはオーストラリアのスパイダーマンことニック・ルスウェフ(Nick Le Souef)さん。メルボルン(Melbourne)で自分が経営するオパール店のショーウインドーで3週間、タランチュラやセアカゴケグモ、ブラックハウス・スパイダーといった毒グモたちの群れと寝食を共にする。

 ルスウェフさんは「セアカゴケグモの毒は致死性ではあるが、何十年も前に解毒剤が開発されて以来、実際にかまれて死んだ例は長年ない。それに、かまれることもないと思うよ」とAFPに語った。「ヘビやアカエイ、有毒の魚にやられたことはあるが、クモにかまれたことはないね」。

 クモたちと一緒に入るショーウインドーの面積は1.2×3.6メートルという狭さだが、ルスウェフさんはクモに餌として生きたゴキブリやコオロギも与えているので「僕じゃなくてもほかに食べるものがあるだろう」と笑う。

 当初ルスウェフさんは最大で人間の手のひらほどもあるものを含め400匹の毒グモを用意したが、クモたちは週末に共食いをしてしまい計画変更を余儀なくされた。クモは異なる種類を一緒にすると「とにかく相手を殺すまで戦ってしまう。大虐殺だった」ということで、追加のクモを取り寄せているところだという。

 ルスウェフさんは30年前にもクモと檻に入って過ごす同様のスタントを行ったことがある。今回の挑戦中はオパールの加工をしながら回顧録を書きたいということだ。(c)AFP