【10月13日 AFP】チリ北部のサンホセ(San Jose)鉱山で13日午前零時11分(日本時間同日午後12時11分)、フローレンシオ・アバロス(Florencio Avalos)さんが8月5日の落盤発生からほぼ2か月半ぶりに地上に現れると、世界中の注目が彼に集まった。

 CNNインターナショナル(CNN International)、英国のスカイニューズ(Sky News)、フランスのニュース専門チャンネルiTeleBFM、欧州全域にニュースを伝えているユーロニュース(Euronews)など世界中のメディアが救出の模様を伝え、ニューヨーク(New York)、シドニー(Sydney)、ロンドン(London)、東京など世界各地で生中継された。

 地上で撮影した映像はもちろん、地下のシェルターから送られてくる救出を待つ作業員たちの画質の悪い映像も放送された。

 日本の大手テレビネットワークは、地下に閉じこめられた33人の詳しいプロフィールを伝え、ゲストの医師たちが救出後に作業員たちを襲うかもしれないさまざまな症状について解説した。オーストラリアでも絶え間なく救出の模様が伝えられた。

■世界のメディアが伝える

 ワシントンD.C.(Washington D.C.)の在米チリ大使館は入口前に大きなテレビを設置し、集まった一般の人たちが生中継された救出の模様を見守った。オーストリアではテレビ局が特別番組を編成したが、同国のテレビが外国のニュースで特別番組を編成するのは珍しい。オランダでは同国第2位の日刊紙ADが1~3面を費やしてこのニュースを伝えた。
 
 米国のスペイン語テレビネットワークUnivisionも救出の模様を生中継し、チリの日刊紙ラ・テルセラ(La Tercera)のウェブサイトは救出を待つ人、救出された人、病院に搬送中の人、病院に収容された人の人数を示すカウンターを設置した。

 現場にははるかトルコや中国からも報道陣が押し寄せ、事前に準備していたジャーナリスト用のバッジが足りなくなり、当局は急きょ手書きのIDカードを発行した。

 中国からは新華社(Xinhua)通信と国営テレビが現地に特派員を派遣し、人気ポータルサイトの「新浪網(sina.com)」と「捜狐(Sohu.com)」 はトップページにチリ鉱山事故のコーナーを作った。

 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)の英語放送も救出の模様を放送し、現地の特派員がツイッター(Twitter)で最新情報を伝えている。

 ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領もツイッターで、救助チームと鉱山作業員らに激励のメッセージを送った。(c)AFP/Sara Hussein

【参考】ラ・テルセラのサイト

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