【10月1日 AFP】アイルランド政府は9月30日、国有化した大手銀アングロ・アイリッシュ・バンク(Anglo Irish Bank)に対する公的資金投入額が、累計343億ユーロ(約3兆9000億円)に上るとの見通しを発表した。

 同行は2008年、世界金融危機の最中に同国の不動産バブルがはじけ、経営難に陥った。

 他行への公的資金投入額も含めると、2010年の同国財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は過去最悪の32%に上昇し、1999年のユーロ導入以来、ユーロ加盟国で最悪の赤字となる見通し。投資家がアイルランド情勢を懸念していることも、財政赤字の増加に拍車をかけた。

 ブライアン・レニハン(Brian Lenihan)財務相は、財政再建政策を示すため、11月に今後4年間の予算案を発表すると述べた。(c)AFP/Andrew Bushe and Roland Jackson