【9月27日 AFP】米インターネット検索大手グーグル(Google)の検索サイトで単語を入力すると自動的に検索候補を表示するサジェスト機能をめぐってフランス人男性がグーグルを名誉棄損で訴えた裁判で、仏パリ(Paris)の裁判所が、同社とエリック・シュミット(Eric Schmidt)最高経営責任者(CEO)の責任を認め、賠償金の支払いを命じる判決を下した。フランス司法関連サイト「legalis.net」が24日伝えた。

 この男性は、グーグル検索で自分の名前を入力するとサジェスト機能で「レイプ犯」や「悪魔崇拝者」などの単語が表示されたことから、これは名誉毀損に当たると主張していた。原告の男性は、未成年に犯罪を教唆した罪で禁固3年の有罪判決を受け、現在上訴している。

 裁判所は、原告側の名誉毀損の主張を認め、グーグル側の対応は誠実さに欠けるとして、原告側が負担した訴訟費用5000ユーロ(約57万円)と象徴的な賠償金として1ユーロ(約113円)の支払いをグーグルに命じた。また、同じ事態が起こらないよう、防止策を講じるよう求めた。

 これに対しグーグル側は、「サジェスト機能はユーザーが最も多く検索した単語を自動的に反映するもので、グーグルが意図的に言葉を選んでいるものではない」とAFPの取材に電子メールで回答し、上訴する意向を示している。(c)AFP