【9月21日 AFP】マレーシア北部のクランタン(Kelantan)州で、タイのキックボクシング「ムエタイ」に似たマレーシアの格闘技「トモイ」の選手が短パンとお守りを身につけることが、イスラム教の規則にそぐわないとして禁止された。

 クランタン州では、イスラム教政党「全マレーシア・イスラム党(Pan-Malaysia Islamic PartyPAS)」が政権を担当している。同州のスポーツ担当相、Abdul Fattah Mahmood氏は「(選手に)イスラム教のルールに従うようにさせたい。正しい価値を奨励したい。そのガイドラインの基本にはイスラム教が使われる」と説明し、次のように続けた。

「ボクシングトランクスの丈が短すぎる。試合中に下着が見えることに気づいていない。観客の女性の多くが、恥ずかしい思いをしたとわれわれのもとに苦情を言いに来た」

 同州では、女性のセクシーな服装や口紅、ハイヒールなどを批判するキャンペーンが繰り返し行われてきた。しかし、男性に肌を露出しないよう命じるのは今回が初めてだ。

 同州のガイドラインのもとでは、選手はひざ下の長さのトランクスの着用が求められ、人気のお守りの着用も禁止される。(c)AFP