【9月18日 AFP】伝説のキューバ人プリマバレリーナ、アリシア・アロンソ(Alicia Alonso)さんが90歳になることを祝い、米国の2大バレエ団、アメリカン・バレエ・シアター(American Ballet Theatre)とニューヨーク・シティ・バレエ(New York City Ballet)が11月、キューバの首都ハバナ(Havana)で公演する。米国のバレエ団によるキューバ公演は、半世紀ぶりとなる。

 今年10月28日から11月7日まで開催されるハバナ国際バレエ・フェスティバル(Havana International Ballet Festival)の期間中、2つの米バレエ団が公演する。同フェスティバルの主催者が発表した。

 アメリカン・バレエ・シアターは、20世紀を代表する振付師、ジョージ・バランシン(George Balanchine)がアリシアさんのために振り付けた 「テーマとヴァリエーション(Themes and Variations)」の上演を予定している。同シアターがハバナで最後に公演を行ったのは1960年。その2年後の1962年以来、米国はキューバに経済封鎖を続けている。

 半世紀ぶりとなる米国バレエ団のキューバ公演について「素晴らしい」と感激しているアロンソさんは、米国のバレエ団との共演は1943年11月2日、メトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera House)でニューヨーク・シティ・バレエと「ジゼル(Giselle)」を演じたのが初めてだったと回想し、「米国のバレエにおけるわたしの奮闘、わたしのルーツはとても、とても深い」と語った。

 アロンソさんは現在のキューバ国立バレエ団(Ballet Nacional de Cuba)の前身となるバレエ団を創設。視力が弱り、歩行が困難になった今も、キューバ国立バレエ団の海外公演にはすべて随行している。今回のフェスティバルで同バレエ団は、2つの新作を上演する予定となっている。(c)AFP