【9月14日 AFP】塩素消毒されたプールで泳ぐとがん発症リスクが増える可能性があるとする論文が、12日の米医学誌「Environmental Health Perspectives」に発表された。

 スペインの環境疫学研究センター(CREAL)などの研究チームは、塩素消毒された屋内プールで泳いだ人を対象に、DNAの恒久的な変異を引き起こす変異原性に変化がないかを調べた。

 その結果、40分間ほど泳いだ健康な成人49人で、遺伝毒性効果の証拠が認められたという。

 研究チームは、「殺菌剤として使用される塩素が、健康な人におけるがんリスクの上昇と呼吸作用への影響をもたらすという可能性を見いだした」としている。

 一方で研究チームの責任者は、こうした結果が出たからといってプールでの水泳を止めるべきではないと主張する。例えば、塩素の量を少なくすることで、水泳が健康にもたらす好影響は増大する。塩素の量を少なくすることの弊害は、プールに入る前にシャワーを浴びたり、キャップをかぶることなどで防ぐことができるという。(c)AFP