【9月8日 AFP】フランスで7日、年金支給開始年齢を62歳に引き上げることを柱としたニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領の年金改革案に反対する大規模な抗議デモが行われ、フランス全土で労働者100万人以上が行進した。

 内務省によると、フランス全土で行われたデモ行進の参加人数は112万人。労働者代表らは250万人以上と発表した。参加人数は、6月24日に行われた同様の抗議デモを大幅に上回った。

 労組各団体は今回のデモを年金改革法案をめぐる正念場と位置づけている。サルコジ大統領は「絶対的な優先順位で」この法案を通過させると主張しており、デモ行進の続く中、法案は議会に提出された。

 フランス政府は、フランスの財政赤字GDP比がユーロ基準3%を上回る約8%に上る中、この法案の成立で2030年までに700億ユーロ(約7兆4000億円)の財政削減ができると主張している。

 フランスが年金支給開始年齢を62歳に引き上げたとしても、経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均約64歳よりはまだ低い。また、フランスは平均寿命が世界で最も長い国の1つ。しかし、フランスの労働者は給与から高額の社会保障費を支払っている。(c)AFP/Dave Clark

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