【9月5日 AFP】4日未明にマグニチュード(M)7.0の地震に見舞われたニュージーランド南島のクライストチャーチ(Christchurch)では、5日も余震が続いている。暴風雨も近づいているため、当局は警戒している。

 最大でマグニチュード5.4の余震もあった。多くの建物が被害を受けたクライストチャーチの中心部は地震から一夜明けた5日も、道路に散乱した残がいや割れたガラスなどが残り、広い範囲で電気と上下水道が復旧していない。特に河川と海岸に近い地区の被害が大きく、公衆衛生上の必要から住民が避難生活を強いられる可能性があるという。

 建築専門家が被災した建物の安全性を調べている。4日夜は200人以上が福祉センターで一夜を過ごしたほか、数百人が自宅を離れ、知人宅などに身を寄せた。

 ジョン・キー(John Key)首相は、地震直後の推定で損害額は20億ニュージーランドドル(約1200億円)に上ると述べ、政府として復旧を支援していくと述べた。

 今回の地震は同国北島のネーピア(Napier)を襲い256人が死亡した1931年の地震以来、ニュージーランドの地震としては最も大きな被害をもたらした。今回の地震で死者は出なかったが、今後数週間は余震が続くとみられる上、接近中の暴風雨によって地震で傷ついたインフラに負担がかかったり、損壊した住宅や家財道具に被害を受けたりするおそれもあることから、当局は注意を呼びかけている。(c)AFP

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