【8月27日 AFP】4人までの妻帯が認められているイスラム教国クウェートの国民議会(国会)で25日、2人目の妻を迎える男性を国が支援する法案が提出された。

 同法案を提出したファイサル・ドゥワイサン(Faisal al-Duwaisan)議員は「社会問題となっている単身女性の増加に対処するとともに、伴侶を失った後に新しい家庭をもちたいという男女の力にもなりたい」としている。支援対象は寡婦や離婚した女性、または40歳以上で結婚経験のない女性と結婚する場合となっている。

 1人目の妻が健在で離婚していない場合は、2人目の妻を迎えるにあたって夫となる男性は、1人目の妻の許可を書面で得ることを条件とする。法案は議会委員会での審議を経て本会議に上程され、承認されれば成立する。

 クウェートは現在、1人目の妻を迎える男性に4000クウェート・ディナール(約120万円)の「結婚支度金」を支給している。その半分は返済の必要がない給付金で、残りは少額ずつ分割返済する無利子の貸し付けだ。

 石油輸出国機構(Organisation of Petroleum Exporting CountriesOPEC)第5位の産油国であるクウェートは、多額の補助金を支出して「ゆりかごから墓場まで」式の手厚い福祉を提供しており、国民は教育と医療を無料で受けられる。(c)AFP