【8月22日 AFP】単独世界一周航海の世界最年少記録を目指すオランダのローラ・デッカー(Laura Dekker)さん(14)が21日、イベリア半島最南端のジブラルタル(Gibraltar)から単独航海に出航した。

 自身のブログに「航海は、わたしの人生そのもの。ヨットに乗った瞬間、わたしの中で何かが変わる。そして、生きていると実感できるの」とつづるほど航海が大好きなローラさんは13歳だった前年、単独世界一周航海を目指していた。だが、単独航海が未成年のローラさんに及ぼす影響を危惧したオランダの児童保護当局は航海を認めず、ローラさんを保護下に置いていた。

 ローラさんは10か月にわたる法廷闘争で航海を認めるよう求め、前月、児童保護当局による保護期間の延長を裁判所が却下したことから、再び単独世界一周航海への道が開かれた。

 多くの報道陣が見守るなか、全長11.5メートルの小型ヨット「グッピー(Guppy)」号でジブラルタルを出発したローラさんは、まず大西洋(Atlantic Ocean)を航行し、パナマ運河(Panama Canal)から太平洋(Pacific)に入る。その後、南米エクアドル領ガラパゴス諸島(Galapagos Islands)に立ち寄り、オーストラリア、タイを経由して、海賊が出没するソマリア沖のアデン湾(Gulf of Aden)を通って欧州に戻る予定。

 ローラさんが17歳になる2012年9月20日までには2年1か月ある。今年5月にはオーストラリアの16歳の少女、ジェシカ・ワトソン(Jessica Watson)さんが、17歳の誕生日の3日前に、ヨットによる世界一周を成功させていた。(c)AFP

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