【8月22日 AFP】フランスの人気マンガ「アステリックス(Asterix)」シリーズのキャラクターを採用した米ファストフード大手マクドナルド(McDonald's)の広告が、フランスで物議を醸している。

 「アステリックス」は、アルベール・ユデルゾ(Albert Uderzo)氏と故ルネ・ゴッシニー(Rene Goscinny)氏が50年以上も前に生み出したコミックマンガで、古代ローマ時代のヨーロッパの小村を舞台に、小柄な兵士のアステリックスと仲間たちがローマ兵をやりこめるというストーリー。

 これまでに107の言語や方言に翻訳され、全世界で3億2500万部(うち2億部は海外)を売り上げた絶大な人気を誇るフランスマンガだ。20年前にはパリ郊外にテーマパークが開園し、アニメ、実写版を含めて何度も映画化されている。

 マクドナルドがフランスで採用した広告ポスターは、同作品の典型的な結末と同じように、アステリックスと仲間たちがレストランでパーティーを楽しむ一方、恐ろしく歌が下手なキャラクター、吟遊詩人のカコフォニックス(Cacofonix)が外の木にしばりつけられているというもの。

■具体的な商品を食べる描写は避ける

 レストランにはマクドナルドのロゴが見えるが、ポスターは注意深く「ビッグマック」や「マックフライ」など特定のマクドナルド商品をキャラクターが食べる構図は避けている。

 「アステリックス」の出版元によると、広告は同社とマクドナルドの提携によるもので、両者のメッセージがうまく一致し、「アステリックス」の登場人物のイメージを損ねていないと説明。「単なるひとつの広告にすぎないし、広告としては良くできている」として、広告をめぐる論争からは距離を置く考えだ。

 マクドナルドと「アステリックス」の提携は、今回が初めてではない。2001年には映画『ミッション・クレオパトラ(Asterix: Mission Cleopatra)』のプロモーションでも提携している。

 フランス人の多くは、マクドナルドはハンバーガーとフライドポテトでフランスの食文化を侵略する、文化における米帝国主義の先兵だと見なしている。

 農民運動と反グローバリゼーション活動家だった欧州議会のジョゼ・ボベ(Jose Bove)議員が、1999年にホルモンを投与した米国産牛肉に抗議して行ったマクドナルド排斥運動は有名だ。この時、ボベ氏は44日間、拘留された。(c)AFP/Charles Onians