【8月20日 AFP】スペイン北部タファリャ(Tafalla)の闘牛場で18日夜、牛が客席に飛び込んで恐怖におののく観客に襲いかかり、32人が負傷した。10歳の男の子を含む3人が重傷で、病院で手当を受けているという。

 テレビの中継画像には、興奮した1頭の牛が高さ数メートルの防御柵を跳び越え、フェンスをよじ登って客席に飛び込む様子と、観客が悲鳴を上げながら逃げまどう様子が映し出された。

 牛は階段につまずきながら、次々と観客に襲いかかった。約15分後、牛は闘牛場の職員らに縄で捕らえられ、その場で殺された。死骸(しがい)は、クレーンを使って運び出された。

 地元当局によると、負傷者の大半は打撲などの軽いけがだった。

 同国ではここ最近、闘牛が「動物虐待にあたる」のか、「守るべき文化遺産」なのか、是非をめぐる議論が高まっている。スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州の議会は前月、スペイン本土では初めて、闘牛禁止条例を採択している。(c)AFP

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