【8月19日 AFP】米カリフォルニア(California)州にあるディズニーランド(Tokyo Disneyland)のホテルに勤めるイスラム教徒の女性が、勤務中にイスラム教のスカーフをかぶることを禁じられたのは宗教差別だとして、米雇用機会均等委員会(Equal Employment Opportunity CommissionEEOC)に訴え出た。

 訴えを起こしているのは、グランド・カリフォルニアン・ホテル(Grand Californian Hotel)の従業員、イマネ・ブダル(Imane Boudal)さん(26)。

 ブダルさんが加入する全米縫製繊維労組・ホテルレストラン従業員組合(UNITE HERE)の第11支部によると、接客係として働いているブダルさんは、イスラムの女性が頭にかぶるヘジャブを勤務中に着用するのを許可してもらえないかと数か月前、雇用主にたずねた。しかし何も返答はなく、ブダルさんはイスラム教の断食月(ラマダン)の開始に合わせてスカーフを着用して勤務することにした。

 同労組の広報担当は声明で「ブダルさんはディズニー側から、接客係として働きたいならばヘジャブを取らなければだめだと言われた。『ディズニーらしい外見にそぐわない』からという理由だった」と説明している。また「ディズニーはブダルさんに、ヘジャブを取ることを拒否するならば、客の目につかない裏方の仕事をするか、家に帰るよう告げた」という。

 ブダルさんは妥協することなく、職場での差別問題を扱うEEOCにこの一件を持ち込んだ。(c)AFP