【8月18日 AFP】22日に90歳の誕生日を迎える米SF作家レイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)氏は16日、ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)とのインタビューで、月面基地建設に消極的なバラク・オバマ(Barack Obama)政権ならびにデジタル書籍を痛烈に批判した。

「火星年代記(The Martian Chronicles)」の著作があるブラッドベリ氏はまず、「月面基地を建設すれば火星にロケットを飛ばすことができ、人類は永遠に生き続けられるのに」と述べ、有人月探査計画を打ち切ったオバマ大統領を批判。

「アメリカの政府は大きくなりすぎた。革命が必要だ」と、政府のあり方にも注文をつけた。

 怒りの矛先は、膨張し続ける現代テクノロジーにも向けられた。「携帯電話にインターネット、われわれの身の回りには電子機器が多すぎる。これらを駆逐していかなければならない」

 自著のデジタル書籍化の提案を拒絶したことも明らかにした。「去年、デジタル書籍化のオファーを3度受けたんだが、ヤフー(Yahoo)にはこう言ってやったよ。『いいかよく聞け、地獄に落ちろ』とね」
 
 なお、同氏の代表作には、一切の批判精神が禁じられて本が焼き払われる米国の未来世界を描いた「華氏451度(Fahrenheit 451)」がある。(c)AFP