【8月13日 AFP】パラグアイのフェルナンド・ルゴ(Fernando Lugo)大統領(59)が、2歳の男児の実父かどうかを判定するためにDNA鑑定を受けるよう裁判所に命じられた。

 パラグアイ当局が11日明らかにしたところによると、息子の父親がルゴ大統領だというある女性の訴えを受け、家庭裁判所は前日大統領にDNA鑑定を受けるよう命じた。

 ルゴ大統領は元カトリック教会司教だが、過去にも複数の婚外子スキャンダルが持ち上がった。09年には26歳の女性に訴えられ、現在3歳になる子どもを認知した。

 その後も大統領に対し、父子鑑定を求める2件の裁判が起こされている。今回下された裁判所命令はその片方の裁判のもので、ホルテンジア・ダミアナ・モーラン(Hortensia Damiana Moran)さんという女性が息子フアン・パブロ(Juan Pablo)君の父親はルゴ大統領だと主張している。

 DNA鑑定は24日までに受けるよう定められ、もしもルゴ大統領が検査を行わなかった場合、裁判所が男児をルゴ大統領の息子と認定し、ルゴ姓を名乗らせる措置をとる。

 モーランさんは報道陣に対し「延々と続くストレスだらけのプロセスをようやく終わりにできそうで嬉しい」と語った。

 ルゴ大統領は11日、がん腫瘍の検査を受けるためブラジルのサンパウロ(Sao Paulo)へ向かったところだった。パラグアイ高官は、大統領のがんは治療可能で化学療法を受けることになるだろうと述べている。大統領を訴えているモーランさんはこの報道について、「キリスト教徒として遅かれ早かれ、わたしたちは罪を償うことになるのです。大統領の健康回復を祈ります」と語った。(c)AFP

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