【8月13日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は12日、記録的猛暑による森林火災のため非常事態宣言を出していた7州・共和国のうち、火災が鎮火されたウラジーミル(Vladimir)州、ボロネジ(Voronezh)州、マリーエル(Marii El)共和国について、宣言を解除した。一連の森林火災での死者は50人以上に上っている。

 同時に、メドベージェフ大統領は、国内の穀物作付面積の約25%が焼失し、多くの農家が破産の危機に瀕していると警告した。

 ロシア史上、最悪といわれる猛暑による火災は、ほぼロシア全土の人びとや生態系に影響をおよぼし、被害額は国内総生産の1%に相当する150億ドル(約1兆3000億円)にのぼるとみられる。

 一方、核施設のあるサロフ(Sarov)近辺では現在、消防隊員3400人が鎮火作業にあたっているが、さらに特殊消防チーム70人が追加投入された。火災は核施設には、まだ達していないが、1週間ほど前から周囲の森林を焼き尽くしている。(c)AFP/Anna Smolchenko

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