【7月23日 AFP】米政府は22日、ハリケーン「ボニー(Bonnie)」がメキシコ湾(Gulf of Mexico)に迫っているとして、原油流出事故の対応に当たっている船舶や人員に避難命令を出した。

 原油流出対策の指揮を執る元米沿岸警備隊司令官のタッド・アレン(Thad Allen)氏は、「現場で対応にあたる約2000人への安全を考慮し、船舶と掘削装置を今晩から順次、(ハリケーンの)進路の外へ退避させる」との声明を発表した。

 退避させる対象には、油井を完全に無能化することのできるリリーフ井戸を掘削する装置や、原油封じ込め作業に必要な船舶も含まれるとしている。

 アレン氏は、「油井の無能化には数日の遅れが出る見込みだが、現場で働く人員の安全性が最優先」とした上で、英石油大手BPに対し、油井キャップを装着したままにしておくこと、油漏れの監視船を「いちばん最後に」避難させてハリケーン通過後は「真っ先に」現場に戻らせることを改めて約束させた。(c)AFP