【7月18日 AFP】フランス南東部の都市グルノーブル(Grenoble)で17日未明、警察が強盗容疑者を射殺したことを受け若者たちが暴徒化し、5人が逮捕された。

 暴動は前日警察に射殺されたカリム・ブドゥダ(Karim Boudouda)容疑者(27)の葬儀が終わったころに始まった。同容疑者はグルノーブルに近いユリアージュ・レ・バン (Uriage-les-Bains)でカジノ強盗を働いた疑いで追われていたが、最後は警察とカーチェイスになった末に射殺された。検察官は警察官の正当防衛だったと述べている。

 17日午前零時の少し前からブドゥダ容疑者が住んでいた労働者階級が多いグルノーブルのヴィルヌーヴ(Villeneuve)地区にバットや鉄の棒を持った若者30人前後が集まり、路面電車を襲って乗客を下車させた。

 警察が介入すると若者たちは駐車してあった車両に火をつけ警官隊にも攻撃してきたため、警察は催涙弾を使用した。午前2時半ごろには1人の若者が暴動の先頭に立って警察に向かって発砲し、撃ち合いとなった。

 若者たちは車両50~60台と建設機械、や店舗2軒に放火した。警察は車両放火の容疑で18歳と20歳の2人と、店舗からの略奪未遂の容疑で3人の計5人を逮捕した。暴動による負傷者は出ていない。

 同日午後に現地入りしたブリス・オルトフー(Brice Hortefeux)内相は、この地域の秩序を回復すると宣言した。(c)AFP