【7月11日 AFP】南アフリカの裁判所は10日、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)準決勝、ドイツ対スペイン戦観戦のため旅客機でダーバン(Durban)に向かっていたドイツ人の男が、乗っていた便の着陸許可が出ず、試合に間に合わないことに腹を立て客室乗務員らに暴力を振るったとして、執行猶予1年、禁固3月の有罪判決を言い渡した。

 ダーバンのキングシャカ国際空港(King Shaka International Airport)に向かっていたジョルグ・マルドス(Jorg Mardos)被告(37)を乗せた南アフリカエクスプレス航空(SAA Express)機は、空港のスペースに問題が生じたため、着陸を拒否された。この他5便が着陸を拒まれ、数百人がドイツ対スペイン戦を見逃した。

 客室乗務員2人は法廷で、試合に間に合わないことを知ったマルドス被告が客室乗務員らを突き飛ばしたり暴言を吐いたりし、席に戻ることを拒否したと証言。被告を落ち着かせるため、他の乗客らも協力したという。南ア通信(Sapa)によると、客室乗務員がコックピットの入り口を配膳用ワゴンでふさぎ、パイロットにインターコムでドアを開けないよう知らせたという。

 ポートエリザベス(Port Elizabeth)に着陸した同機は警備員40人に迎えられ、マルドス被告は逮捕された。

 マルドス被告の弁護士によると、被告は現地で待つ13人分のチケット代として3万4500ランド(約40万円)を費やしたという。1990年以降、ドイツ代表戦を見逃していない被告は非常に悔しがっていたが、コックピットに入る意図はなかったとしている。

 南アの空港管理会社は、着陸が拒否された原因はプライベートジェットで空港が混雑したためだとしている。今回の問題でドイツ対スペイン戦を見逃したのは約600人で、空港管理会社は補償金として40万ランド(約470万円)を準備しているという。(c)AFP