【7月11日 AFP】米メキシコ湾(Gulf of Mexico)の原油流出問題で英エネルギー大手BPは10日、深海ロボットを使って原油の流出している油井に取り付けられていたキャップを取り外した。これにより少なくとも2日間は原油が制限なく湾内に流出することになる。

 今回の作業は、これまでより密閉性の高いキャップに交換するための第1段階。古いキャップは午後0時37分(日本時間12日午前2時37分)に外され、新しいキャップの取り付けには4~7日かかる見通し。

 新たなキャップの装着により、少なくとも一時的には原油流出問題は解決するとみられる。油井からは推定日量3万5000~6万バレルの原油が流出しているが、BPによると、新たなキャップと原油回収船の導入により、1日当たりの原油回収能力は6万~8万バレルに向上する。事実上、メキシコ湾地域の野生生物や住民の生活を危機にさらしている原油漏れが阻止できる計算だ。

 恒久的な解決は、リリーフウェル(救援井)の完成を待つことになる。(c)AFP/Mira Oberman