【6月23日 AFP】ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は22日、ロシアがガス料金の未払いを理由に自国向け天然ガスの供給を削減したことに対抗して、自国を経由したロシア産天然ガスの欧州への輸送を停止するよう命じた。

 ロシア政府系天然ガス企業ガスプロム(Gazprom)に対するベラルーシの未払金は1億9200万ドル(約170億円)に上っていると主張するロシアに対し、ベラルーシ側はガスプロムは2億ドル(約180億円)を超えるガス中継料の支払いを怠っていると応酬している。

 ガスプロムは、ベラルーシがガス料金を支払わなければ数日中にベラルーシ向けガス供給の削減幅を日量85%まで引き上げると警告し、21日には15%、22日には30%、23日には60%と3日連続で削減幅を拡大した。

 ロシアは、今回の対立が欧州向けガス供給に影響を与えることはないとしているが、09年には同じく天然ガスの供給をめぐってロシアとウクライナが激しく対立し、真冬に欧州への供給が2週間ほどストップする事態となった。(c)AFP

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