ホルモン療法で乳ガン、米最高裁が一部再審を支持
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【6月22日 AFP】ホルモン補充療法で乳がんになったとして、米アーカンソー(Arkansas)州の女性がメーカーの米医薬品大手ファイザー(Pfizer)を訴えていた裁判の一部について、米連邦最高裁は21日、再審を認める判断を下した。
2008年の裁判で陪審団は、ホルモン補充薬「プレンプロ(Prempro)」と「プレマリン(Premarin)」が乳がんのリスクを高めることについて、乳がんと診断されるまで11年間同薬を服用し続けた原告のドナ・スクロギン(Donna Scroggin)さんに適切な警告を行わなかったと結論づけ、現在ファイザー傘下にあるワイス(Wyeth)とアップジョン(Upjohn)に懲罰的損害賠償として計2700万ドル(約25億円)、補償的損害賠償として270万ドル(約2億5000万円)の支払いを命じていた。
控訴審は、米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)高官による専門家の証言の一部が証拠として採用されたのは誤りであるが、それでもなおワイスは懲罰的損害賠償を支払うべきだとして、損害賠償請求に限定した再審を命じていた。
ファイザー側は、懲罰的損害賠償請求に限定された再審について、新たな陪審員が訴訟の全体ではなく一部分だけを取り出して判断することになり、同社の権利を侵害するものだと主張していた。
なお、ファイザー株を保有するジョン・ロバーツ(John Roberts)連邦最高裁判事は、今回の判断には参加しなかった。(c)AFP
2008年の裁判で陪審団は、ホルモン補充薬「プレンプロ(Prempro)」と「プレマリン(Premarin)」が乳がんのリスクを高めることについて、乳がんと診断されるまで11年間同薬を服用し続けた原告のドナ・スクロギン(Donna Scroggin)さんに適切な警告を行わなかったと結論づけ、現在ファイザー傘下にあるワイス(Wyeth)とアップジョン(Upjohn)に懲罰的損害賠償として計2700万ドル(約25億円)、補償的損害賠償として270万ドル(約2億5000万円)の支払いを命じていた。
控訴審は、米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)高官による専門家の証言の一部が証拠として採用されたのは誤りであるが、それでもなおワイスは懲罰的損害賠償を支払うべきだとして、損害賠償請求に限定した再審を命じていた。
ファイザー側は、懲罰的損害賠償請求に限定された再審について、新たな陪審員が訴訟の全体ではなく一部分だけを取り出して判断することになり、同社の権利を侵害するものだと主張していた。
なお、ファイザー株を保有するジョン・ロバーツ(John Roberts)連邦最高裁判事は、今回の判断には参加しなかった。(c)AFP