【6月16日 AFP】アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領が16日から5日間の日程で来日する。カルザイ大統領にとって4回目の来日だが、不正疑惑などで物議を醸した前年11月の大統領選後としては初めて。

 訪日に先立ち、ハミド・エルミ(Hamid Elmi)大統領報道官はAFPに対し、アフガニスタンにとって主要同盟国であり復興の最重要支援国でもある日本訪問はカルザイ大統領にとって重要な旅になると語った。

 日本はアフガニスタン最大の資金援助国の1つで、2009年には2013年までの5年間で50億ドル(約4600億円)を拠出すると約束している。

 だが、カルザイ大統領には、その政策や汚職への取り組みなどについて日本政府から厳しい質問が浴びせられることになりそうだ。

■汚職に厳しい目

 兒玉和夫(Kazuo Kodama)外務報道官は、拠出金は日本国民の税金であり、日本政府は拠出金が効率的かつ効果的に使われるよう求めていく責任があると語っている。

 一方、アフガニスタンに1兆ドル(約92兆円)に上る鉄、銅、コバルト、金、リチウムなどの鉱物資源がある可能性が報じられたことについて兒玉報道官は、鉱物資源の存在が確認された場合、資源の利益は復興のために使い、アフガニスタン国民に還元されるよう希望すると述べた。

 今回は、オマル・ザヒルワル(Omar Zakhilwal)財務相と国家安全保障顧問のランジン・ダドファル・スパンタ(Rangeen Dadfar Spanta)氏も来日する。

 17日は天皇陛下に謁見するほか、日本政府首脳との会談が予定されている。18日にはシンクタンクが主催する催しに出席して演説し、19日に広島と京都、20日に奈良を訪問する。(c)AFP/Frank Zeller