【6月14日 AFP】中央アジア・キルギス南部で起きた民族間の衝突は13日も続き、死者は113人、負傷者は1400人に達した。こうした事態を受け、ウズベク系住民数万人が隣国ウズベキスタンに避難した。衝突発生から3日が経った同日も銃撃戦や暴徒らによる放火が続き、暫定政府はソ連崩壊後最悪規模の民族間衝突を収拾できずにいる。

 ウズベキスタン当局によると、女性や子どもを中心とするウズベク系住民最大8万人が衝突を逃れて同国に入り、国境沿いの仮設キャンプに避難しているという。ウズベキスタン当局は今回の事態について、民族間の緊張をあおる組織的企てとして「重大な懸念」を示し、初めて正式に国境を越えた避難を許可した。
 
 ロシアはキルギスにあるロシア空軍基地を守るため空挺部隊を派遣したが、キルギス政府からの介入要請は拒否している。

 キルギスでは4月の政変でクルマンベク・バキエフ(Kurmanbek Bakiyev)前大統領が失脚した。(c)AFP/Matt Siegel