【6月8日 AFP】国家規模で人口統計調査が進行中のインドネシアで7日、推定年齢157歳とみられる女性が生存していることが明らかになった。

 統計担当者によると、この女性は南スマトラに住むトゥリナ(Turinah)さん。公式記録は残っていないが、108歳になるトゥリナさんの養女の証言などから、トゥリナさんが1853年生まれであることは、ほぼ間違いないという。1853年はクリミア戦争(Crimean War)が発生し、イタリアでは作曲家ジュゼッペ・ベルディ(Giuseppe Verdi)が歌劇「椿姫」を発表した年だ。

 これまでに120歳を超えて生存していたことが確認されているのは、1997年に122歳で死去したフランスのジャンヌ・カルマン(Jeanne Calment)さんのみだが、トゥリナさんはカルマンさんの死亡時の年齢を35歳も上回る。

 しかもトゥリナさんは現在も元気そのものだ。家事は自分でこなし、若いころからずっと喫煙を続けている。

 視力や聴力にも問題はなく記憶力も抜群だ。インドネシアは1942年までの数百年間、オランダの支配下にあったが、トゥリナさんはその頃に覚えたというオランダ語を今でも流ちょうに話す。

 だが、1965年に発生した親共産党系軍人による軍事クーデター未遂事件との関与を疑われることを恐れたトゥリナさんは、身分を証明する書類を全て焼却してしまったという。(c)AFP