【6月7日 AFP】2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の開催日が数日後に迫るなか、同国でボディーガード派遣業を営むカイル・コンドン(Kyle Condon)氏のオフィスの電話はひっきりなしに鳴っている。

 D & K Management Consultantsの社長を務めるコンドン氏は、「さまざまな依頼に応じるために45人を新たに雇ったよ。もうちょっと追加しないといけないかもしれない」と語る。

 W杯のおかげで、会社の利益は3倍になったという。

 コンドン氏のクライアントは1日につき2000~4000ランド(約2万3000~4万7000円)の費用で、9ミリ拳銃を持つ男性か女性のボディーガード1人をつけることができる。値段は、クライアントが襲われるリスクの高さによって上下するという。

 ボディーガードの大半が、元兵士か元警察官。射撃技術、緊急時の運転、救急処置、そして行動計画策定のトレーニングを受けている。

「身を挺して銃弾から守るとか、そういうものではない。ケビン・コスナー(Kevin Costner)じゃないんだから。何をするかというと、クライアントの滞在時に、どのように行動するかを計画する。個人秘書のようなものだ」

 南アフリカでは、1日平均50件の殺人事件が発生しており、コンドン氏のクライアントたちも、もちろんそれを承知している。コンドン氏は、クライアントたちは「心の平静と利便性」を求めて依頼してくるのだと語る。(c)AFP/Charlotte Plantive