【5月26日 AFP】インドネシア・アチェ(Aceh)州の宗教警察は、26日から、イスラム法に違反していると見なされる服装をした女性に対し「ロングスカートの着用」を徹底していくことになった。西アチェ(West Aceh)県の当局者が25日明らかにした。

 この当局者によると、同州では計2万着のロングスカートが配布されており、西アチェ県の宗教警察も、26日から「間違った服装」をした女性たちを見つけたら、その場でこのロングスカートに履かせるよう通達された。

 同州では、イスラム法に基づき、女性が「ぴったりした」ズボンを着用することを禁じる規則が今年1月1日から施行されており、一部のイスラム教徒から反発を招いている。

 なお、宗教警察は、これまでも定期的に女性の服装に関する指導を行っているが、規則に違反した女性を逮捕する権限は持っていない。一方で、ギャンブル、姦通、飲酒などの宗教義務違反に関しては逮捕の権限があり、こうした違反者には「むち打ち」の刑が適用される。

 同州の議会は前年、姦通者および同性愛者に対し石打ちによる死刑を適用する法案を可決したが、知事が署名していないため成立はしていない。(c)AFP

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