【5月23日 AFP】インド南部マンガロール(Mangalore)の空港で22日に発生したエア・インディア・エクスプレス(Air India Express)の事故現場では、23日も事故原因の調査が続いている。

 乗客160人、乗員6人を乗せてアラブ首長国連邦(UAE)ドバイ(Dubai)から飛来したボーイング(Boeing)737-800型機は滑走路をオーバーランして、植物が生い茂るがけ下に転落し、炎上した。

 この事故で少なくとも158人が死亡した。インドの航空当局は8人の生存者が救出されたと発表し、うち7人の氏名を公表した。 

 生存者の1人は、機体が地面に接した直後に轟音が聞こえ、胴体が2つに別れて炎と煙が見えたと語った。

 当局者によると事故当時の視程は良く着陸の条件は悪くなかったという。また事故機から異常を知らせる連絡などもなかったとしている。

 事故原因の調査は日没のため一旦中止された。23日に再開し、ブラックボックスの回収を目指す。

 今回の事故は、1996年にニューデリー(New Delhi)近くで2機の旅客機が空中衝突して乗っていた349人が死亡した事故に次ぐ、過去14年で最悪のものになった。インドでは2000年にも東部の都市パトナ(Patna)で旅客機が住宅地に墜落して61人が死亡する事故が起きている。

 事故を起こした機体を製造した米ボーイングは、インドに調査チームを派遣すると発表した。

 エア・インディア・エクスプレスは国営エア・インディア(Air India)傘下の格安航空会社。前年巨額の赤字を出したエア・インディアが経営再建を目指している中での惨事となった。(c)AFP