【5月19日 AFP】ホットドッグやソーセージ、ベーコンなどの肉加工食品を摂取すると心臓病リスクを42%も高めるとした米ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health)の研究論文が、17日付の医学誌『Circulation』に発表された。この論文によると、肉加工食品は2型糖尿病リスクも19%高めるという。

 研究は、各国の食と健康に関する報告書、計1600件を調べたもの。対象者は1200万人に上る。

 その結果、毎日、肉加工食品を50グラム(ハム1~2枚、ホットドッグ1個程度)を摂取すると、心臓病と糖尿病のリスクが高まることが分かった。一方、加工していない赤身肉(牛・豚・羊肉など)の摂取で心臓病、糖尿病リスクが高まるという結果は見られなかったという。

 飽和脂肪やコレステロールの量は、赤身肉と肉加工食品との間に大差はないが、肉加工食品には平均で赤身肉の4倍の塩分と1.5倍の保存料(硝酸塩)が含まれているという。

 こうした結果から、研究チームは肉加工食品における心臓病や糖尿病リスクが赤身肉より高いのは、脂肪ではなく塩分や保存料が関連している可能性が高いと結論づけた。

 研究チームは、心臓病や糖尿病リスクを軽減するためには、ベーコン、サラミ、ソーセージやハム類など肉加工食品の摂取を避けるのが望ましいとしているが、1週間に1回程度の摂取なら、ほぼ問題ないという。

 米国の健康指針の多くは、食肉の摂取を控えるよう勧めている。だが、これまでの食肉摂取に関する研究では、心臓病と糖尿病リスクや、赤身肉と肉加工食品を区別したものはほとんどなかったという。(c)AFP