【5月19日 AFP】(一部更新、写真追加)タイの首都バンコク(Bangkok)中心部で19日、数百人の警察官や兵士が装甲車とともに、タクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相派「反独裁民主統一戦線(UDD)」(通称「赤シャツ隊」)の占拠地区付近に集結し、タクシン派の強制排除に着手した。

 タクシン派との和解交渉に臨んでいた議員団の1人、ラートラット・ラタナワニット(Lertrat Rattanavanich)上院議員は同日、「和解交渉は決裂した」と述べた。ある上院議員は、「断固とした」措置を取ると語っている。

 現地のAFP記者らは、機関銃を装備した装甲兵員輸送車(APC)が12台、商業地区シーロム(Silom)に到着したところを目撃した。その後、複数の装甲車がUDD側のバリケードに突入を開始した。

 占拠地区に続く主要路であるスクムウィット(Sukhumvit)通りでは、約20台の警察車両が配置され、数百人の武装警察官が整列している。

 UDD幹部は18日、政府側がデモ参加者が占拠地区を離れない限り交渉には応じない意向を表明したことを受け、夜明け前に強制排除が実施される可能性があるとの懸念を示していた。(c)AFP