【5月12日 AFP】来日中のイスラエルのアビグドル・リーバーマン(Avigdor Lieberman)外相は12日、都内で開いた記者会見で、北朝鮮はイラン、シリアと共に、イスラエルだけでなく世界全体に脅威を与える「悪の枢軸」を形成していると発言した。

 挑発的な発言で知られるリーバーマン外相はイラン、シリアに北朝鮮が兵器技術を提供しているとも非難した。同外相は11日の鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)首相との会談でも同様の考えを伝え、シリアに大量破壊兵器を供給しているとして北朝鮮を非難していた。

 また同外相は、前年12月にタイのバンコク(Bangkok)で、北朝鮮から積み込まれた兵器が大量に押収された事件にも触れ、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)やレバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラ(Hezbollah)への密輸を目的としたものだったと主張した。さらにイスラエルとの和平交渉が中断しているシリアに核技術を移転しているとして北朝鮮を非難した。

 またイランについては、同国が進行中とされる核兵器開発が中東の核軍拡競争に火をつけ、「ハリウッド(Hollywood)のホラー映画でしか見たことのないような」結果を招きかねないと警告し、この問題は世界平和に対する最大の脅威だと述べ、国連(UN)に強力な制裁を求めた。(c)AFP/Kimiko de Freytas-Tamura