【4月21日 AFP】英国で、強い片頭痛に襲われた女性が、その後、話す言葉が中国語なまりの英語になってしまい困惑している。英メディアが20日、報じた。

 この女性は、英南西部プリマス(Plymouth)に住むサラ・コールウィル(Sarah Colwill)さん(35)。前月、激しい頭痛に見舞われ、救急車で病院に搬送された。救急隊員によると、搬送中、コールウィルさんは中国人のような英語を話していたという。さらに搬送先の病院から義理の娘に電話をしたコールウィルさんだが、娘はコールウィルさんだと認識できず、中国人からの電話だと思ったという。

 コールウィルさんは生後18か月からプリマスに住んでおり、同地方特有のやわらかいアクセントの英語を話していた。しかし、片頭痛以後、コールウィルさんが話す言葉は、中国語風の英語に変わってしまった。だが、コールウィルさんは中国を訪れたことは一度もない。

 コールウィルさんの頭痛の原因は脳の損傷による可能性があり、コールウィルさんは言葉が突然、外国語なまりになる「外国語様アクセント症候群(Foreign Accent SyndromeFAS)」を発症したとみられている。

 コールウィルさんは、「友人たちに電話をかけても、いたずら電話だと思って切られてしまう」と悩みを語った。「最初の一週間くらいは、中国語なまりを楽しんでいたけど、一生、このままかと思うと気がめいる」

 今では、自分の話す声が他人のもののように思え、自分の声に嫌気が差しているという。現在、コールウィルさんは言語セラピーを受けている。

 「外国語様アクセント症候群」の発症例は、英国以外にも世界各地で報告されている。初めての症例が確認されたのは20世紀はじめで、脳卒中や重度の脳損傷をきっかけに発症することが多い。現在の患者数は、全世界で数十人程度とみられている。(c)AFP