【4月7日 AFP】イラクのバグダッド(Baghdad)で2007年7月に米軍の攻撃ヘリコプターが路上の人びとを銃撃する様子を空撮した生々しい極秘映像が5日、内部告発サイト「WikiLeaks」で公開された。この攻撃では、ロイター通信(Reuters)の記者ら2人が犠牲となった。映像には、発砲許可を求める兵士やパイロットらの生々しい会話も収録されている。 

 投稿映像によると、通りを歩く人びとのうち、少なくとも2人は武器のように見える物を携帯しているが、ほとんどは丸腰だ。

 上空から人びとを偵察していたパイロットが「5~6人がAK-47自動小銃を携帯している」と報告。発砲許可を求めたうえで、路上の人びとに向けて機関砲を連続発射した。後に、パイロットらは、ロイターの記者が担いでいたカメラをロケット弾発射機と勘違いしていたことが判明している。

 銃撃の後に、米兵らの会話が続く。
「死体が、ごろごろ転がってる」
「やつらの死に様を見ろよ」
「いいね」

 じきに、ワゴン車が現場に到着し、遺体や負傷者の収容を始めた。だが、米軍ヘリは、救助にかけつけた人たちにも攻撃を浴びせた。車に乗っていた子ども2人も負傷し、後に現れた米軍陸上部隊に救助される様子も映っている。

 この映像について、ロバート・ギブス(Robert Gibbs)大統領報道官は、「映像は鮮烈で、非常に悲劇的だ」とコメントする一方で、米兵たちは必死に一般市民の犠牲を防ごうとしていると強調した。また、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領もネット映像を目にしたかどうかについては、「わからない」と述べた。(c)AFP


【参考】映像はこちらから(Youtube/AFPBBチャンネル内)