【3月29日 AFP】国外に駐留する米軍兵士のふりをして、インターネットでメールなどをやりとりし、女性に結婚を約束しては数千ドルをだまし取る詐欺が流行っていると、米陸軍犯罪捜査司令部(US Army's Criminal Investigation Command)が注意を呼び掛けている。

 オンライン上で自分は米軍兵士だと嘘をついて女性たちを「恋愛気分に陥らせ」、彼女たちの気持ちや愛国心につけ込む詐欺が多数発生していることを、CIDの特別捜査官らは突き止めた。CIDのクリス・グレー(Chris Grey)広報官によると、詐欺師らは実際の兵士たちの氏名や階級を語り、またインターネット上に掲載されている兵士の写真を使って身元を偽る例が多い。

 詐欺師らは「愛を誓うが、被害者たちは失望させられるだけではなく、口座も荒らされて終わる」と、CIDでは警告している。ひとたび女性が信じ込むと、詐欺師はモバイルPCを買いたいとか、帰国するための航空券を買うために必要だなどと言って女性から金をだまし取る。「交通費や通信費、結婚の手続き料や医療費などをせがむ場合は、非常に怪しい」

 グレー氏は「詐欺師は米国以外にいることが多い。特に多いのはガーナやアンゴラ、ナイジェリアで、彼らは米国の文化に極めて通じており、手馴れている」と指摘する。

 CIDでは、インターネット上で米軍兵士を名乗る人物と接触する際には用心するよう女性に呼び掛けている。(c)AFP