【3月16日 AFP】フランス北西部クータンス(Coutances)の裁判所で15日、自分の子ども6人を殺害したとして第一級殺人罪に問われた母親のセリーヌ・ルサージュ(Celine Lesage)被告(38)の罪状認否が行われ、被告は有罪を認めた。

 ルサージュ被告は、1999年から2007年にかけて6人の乳児を絞殺または窒息死させた罪に問われている。有罪になった場合、18年間仮釈放無しの終身刑が言い渡される可能性がある。ルサージュ被告には10代の息子がいる。

 ルサージュ被告は、殺害された乳児の父親とルサージュ被告の恋人が、自宅マンションの地下でごみ袋に入った赤ちゃんの腐乱死体を発見したことを受け、07年10月に逮捕された。

 捜査官は、ブルネットの髪で小柄なルサージュ被告について、精神疾患の兆候はみられず、内気の女性と表現。ルサージュ被告は、殺害された乳児のうち5人の父親で元恋人の男性(39)が暴力的だったと非難し、その恐怖のもとで暮らしていたと主張したものの、捜査では、元恋人が「横暴な態度」だったことを示す証拠はみつからなかった。

 ルサージュ被告は、赤ちゃんを殺害した動機について「元恋人が2人目の子どもを欲しがっていないと思っていたので、元恋人の反応が恐ろしかった」と供述した。また、元恋人は仕事に忙しく「会えないときが多かった」と述べ、元恋人に相談することができなかったと述べた。
 
 元恋人の男性も2007年の事件への関与が疑われたが、後に無関係であることが分かった。ルサージュ被告の公判で証言する予定だ。評決は18日に言い渡される。

 フランスでは前年6月にも、母親が自らの子ども3人を殺害して1人の遺体を焼却し、残り2人の遺体を冷凍庫に隠していたとして禁固8年の刑を言い渡される事件が起きている。(c)AFP

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