【3月15日 AFP】英イングランド北部で13日夜、ローマ時代の遺跡「ハドリアヌスの城壁(Hadrian's Wall)」に明かりを灯すライトアップイベントが行われ、ボランティアによって城壁の東端から西端まで約135キロメートルにわたる光の帯が築かれた。

「ハドリアヌスの城壁」は、ローマ皇帝ハドリアヌス(Hadrian)が西暦122年、北方からの敵の侵入を防ぐ目的でローマ帝国の北限だった現在のイングランド北部に建設させた長城。欧州北部の古代遺跡としては最大のもので、ユネスコ(UNESCO)の世界遺産(World Heritage Site)にも登録されている。

 イベントでは城壁東端の街、ウォールズエンド(Wallsend)から西端のボウネス・オン・ソルウェイ(Bowness-on-Solway)までの約135キロメートルの区間に、計500個の明かりが250メートル間隔で設けられた。日没とともに、ガスの炎が点火されると、北イングランドの東西を横断する灯の帯が輝いた。

 ライトアップイベントは、英国観光週間(British Tourism Week)と西暦410年のローマ人撤退から1600周年を記念したもの。(c)AFP