【3月12日 AFP】東京都文京区の成沢広修(Hironobu Narisawa)区長(44)は11日、第1子誕生を受け、4月に2週間、育児のために公務を休む考えを明らかにした。区長など特別職の育児休暇は制度化されていないため自主的な休みになるが、地方自治体の首長が「育児休暇」を取るのは全国初とみられる。

 全国放送された記者会見で成沢区長は「子どもと一緒にいる時間を取りたい。育児に参加して、楽しみやつらさを味わいたい」とした上で、現在取得率が0%の同区の男性職員の育休を後押ししたい意向を示した。

 育児・介護休業法では両親のいずれに対しても育児休暇の取得を認めているが、実際に取得するのはほとんどが女性で、男性の取得率の全国平均は1.2%にとどまっている。

 育児休暇を取った政治家としては、トニー・ブレア(Tony Blair)英首相(当時)が有名。成沢区長は、フランスなど欧州諸国では育児休暇の取得は特別なことではないとし、日本でも真剣な議論が必要だと主張した。(c)AFP/Antoine Bouthier